KKTロゴ

タフらいと誕生物語【はじめに】(6)

LED電球って本当に長寿命なの?

 市場では大手企業製品も含め、故障が散見され始めました。私たちがランダムに
2000人を対象にした調査によると、実に18%の人がLED電球の故障を経験しており、
そのうちの60%が大手企業製という異常事態が発生したのです。

 当然、市場は混乱しました。今でも、Googleで『LED電球』と入れると、候補キーワードで『故障』や『寿命』という言葉が出てきます。世界の人々に最大の利便
性の提供を目指しているGoogleは、独自のアルゴリズムでこの検索キーワードを表
示しているのですが、それだけたくさんの日本の人々が、その言葉(日本語なので
日本市場だけです)で調べているということになります。

 ちなみに、私はここ5年ほどの間、この言葉が表示されなくなったという経験は一度もありません。

 大手メーカーも昨年末(2016年末)くらいから、『5年保証』などと言い出しま
したが、今までの故障の原因を明らかにする事もなく、技術的な改善をするわけで
もなく、ただ、保証期間を伸ばしています。

 もちろん、メーカーとしては、自分に火の粉が降りかからないように、しっかり
と注意事項として、『1日20時間使用したら保証は半分』や『0—40度まででお使い
ください』などの様々な条件をつけて販売を行っています。実際に何度まで上昇す
る可能性があるのか等の情報を開示する事もなく。

 電球は、確かに使用条件によってその環境は大きく異なります。しかしながら、
これほど多くの問題が透けて見える商品も、滅多にないと言えます。

 こういった、技術的、政治的な問題があるからこそ、私たちKKテクノロジーズは裸一貫から電解コンデンサーレス技術を開発し、多くの人の『LEDは壊れないのに、
なんでそんなに壊れない技術に固執しているの?』という、社会的通念に直面しな
がらも、事業を展開しているのです。

 ここまでは、LED業界の流れと動きを説明してきました。

次回からは、第1章として、どのようにこの技術が生まれ現在に至っているのかに
ついてお伝えしたいと思います。